「アストランティアに願いを」あとがき

「アストランティアに願いを」読んでくださってありがとうございます。

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アストランティアに願いをは、アストロメリアにさよならの二年後が舞台になっています。

台本名の由来なのですが、アストランティアはアストロメリアと同様にお花です。

星のような形をしている可愛いお花で、名前もギリシャ語で星を意味する「Astra」が元になっているそうです。

花言葉も「星に願いを」があったりと、お星さまに縁があります。

そして、アストロメリアと響きが似ているので気に入って、「アストランティアに願いを」という作品名になりました。



クレアはアストロメリアに名前だけ出てくる子で、テオの2歳下の女の子です。

2年後なので、クレアとリゼは、「アストロメリアにさよならを」時点のテオとアレンと同い年の女の子たちになります。


アストランティアを書いたのは、Twitterでもこそこそ話していた通り、ふとアストロメリアみたいな雰囲気のお話を書きたいなって思ったのが始まりで、当初はアストロメリアとは無関係の話を書こうと思っていました。

元々、アストロメリアを書いている時点で、クレアの話はサイドストーリーで書こうと決めていたのですが、その話はアストランティアよりも先の話を書く予定だったので、この間の部分のお話でもいいかなって思って、こういった話になりました。

ですが、アストロメリアを読まないとよく分からない話になるので、書くかどうか結構迷いました。

結局、台本として続編というか、繋がりがあるものを書いたことはなかったし、個人的にこういった対になっているお話が好きなので、自分の好きに素直になって書き上げました。


アストロメリアでは「生まれたからには楽しく生きたい」

アストランティアでは「生まれたからには諦めたくない」


これらをテーマに書いています。

アストロメリアでは、少年たちの真っすぐで無邪気な友情を出したかったのですが、アストランティアでは少女たちの意志の強さみたいなものや、しっかりしているところを書きたいと考えていました。なので、黒魔術に頼ることもなく、お互いでバチバチに喧嘩することもないので、大きな波はないお話になりました。

また、アストロメリアと似ているセリフを散りばめたり、二作品とも屋根の上で最後に二人で行動してみたりと、アストロメリアと寄せて書くのが楽しかったです。


人物に関して


クレアはしっかりさんで、自分にはあまり自信がなく少し卑屈という設定で当初から考えていました。

テオがいる時も、テオのことを支えながらみんなの面倒を見ています。

急にテオがいなくなって大変なはずなのですが、クレア自身はそれをそこまで苦には思っていないのかなって気はしますね。

テオがいなくなったこと自体は寂しくて悲しいけれど、責任感の方が強くて。

また、テオもアストロメリアの物語開始前に自分よりも年上の人たちがいなくなってしまっていて、急に一番上になって頑張ってるのをクレアはちゃんと見ていたので、今度は自分が頑張るねという気持ちもあって、めそめそしてはいられないと思っていると思っています。

テオはテオでにこにこ明るく振る舞っていたのですが、クレアは彼が頑張っているところを一番見ていたんでしょう。

自分を後回しにしがちな子なので、リゼの言う通り今後幸せになってくれたらなと思います。

ちなみにクレアはテオがいなくなってしまった理由を知らないのですが、本当はもう生きていないということを何となく察しています。


リゼはアレンとは異なり、両親からの愛情(少し過保護すぎるけど)を十分に受けて育った女の子です。お話には出さなかったのですが、夜にふらふらと出て来られたのは、見張りをしている人をリゼが買収していたという、とんでも設定があります。

買収と言っても、高価なお菓子です。お金ではありません。

つよつよな女の子ですね。

でも、弱さもあります。

生まれたからには諦めちゃいけない。

そう思いつつ、死んでしまうのは怖くて怖くて、だからこそ他に目標を見つけて頑張っていた子でもあります。生きたいから生きるっていうのは、死ということに向き合うことにもなるのかなと個人的には思っています。だから、友達が欲しいからみたいな理由をつけて、逃げるというのは言い方が悪いけれど、目を逸らしてきたのかなみたいな…。

死ぬのは仕方ない。だから受け入れる。でも、友達は欲しいからそこまでは生きるねみたいな。


でも、クレアの言葉でこれからは生きることを諦めずに、生きていろんなことを叶えるために頑張っていくんだと思います。


リゼがクレアに大切なことを教えてくれたみたいな形ではありますが、リゼはクレアに救われているみたいなそんなお話になっているといいな。

友達だからね。


珍しく明るい終わり方になりました。

女の子たちの友情を描いたお話って君、朝顔、夏の夢ぐらいで、あのお話は悲しくてしんどいので、明るく終われるものが書けてよかったです。

次は明治末期のお話になる予定です。一月か二月に上げれたら良いな。


今後、リゼとクレアは会えるのか、クレアはアレンに会えるのか、アレンはどういう世界をテオに残すのか。

またサイドストーリーで書ければいいなと思います。


ここまで読んでくださってありがとうございました!

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以上、なずなでした。

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