戀し春

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・この台本では、以下のパブリックドメインの作品の要素を取り入れています。

    ゴンドラの唄:吉井勇作詞 中山晋平作曲。*作中では歌うことはありません。

    魔風恋風:著者 小杉天外

                       以上

・ゴンドラの唄は歌わず、そのまま読んでください。

・一人称は私(わたくし)です。

登場人物

・千代(♀) 

 女学生

・八重子(♀)

 女学生

『戀し春』

作者:なずな

URL:nazuna-piyopiyo.amebaownd.com/pages/6227694/page_202206302314

千代(♀):

八重子(♀):

サイドストーリーがあります。お読みになる際は本編を読んだ後にお読みください。

本文

八重子:「千代さん。

あの日以来、貴女とお会いすることはありませんでしたね。

貴女と会うことがなくなってから、五回目の春がやってきました。

春は好きです。貴女との思い出がたくさんあるから。でも、だからこそ苦しい季節でもあります。


久しぶりに帰ってきた故郷で綺麗に咲いている桜を見つけました。

貴女もこの桜を見たことがあるのでしょうか。私(わたくし)と同じように恋しさで胸が締め付けられることはあるのでしょうか。

5年前はその痛みも苦しいとばかり思っていたけれど、今はその痛みにも愛おしさを感じてしまうのです。

誰かが気分よく、今流行りのゴンドラの唄を歌いながら、通り過ぎていきます。

その歌を耳にすると、私は貴女のことを、あの少女だった日々を思い出すのです。


いのち短し 恋せよ少女(おとめ)

朱き唇 褪せぬ間に

熱き血潮の 冷えぬ間に

明日(あす)の月日の ないものを。


ねえ、千代さん。私ね、貴女に恋をしているの。」



==========



千代:「八重子さん、どこへ行かれるの?」


八重子:「使われていない教室よ。」


千代:「でも、もしも誰かに見つかったら怒られてしまうんじゃないかしら・・・。」


八重子:「見つからなければいいのよ。なあに?千代さん、もしかして怖いの?」


千代:「別にそんなんじゃないわよ。でも、」


八重子:「大丈夫、見つかったことないもの。ほら、ここよ。」


千代:「あら、綺麗。ここからだと桜がよく見えるのね。」


八重子:「そうねえ。使われていないのがもったいないわよね。窓、開けましょう。埃っぽいわ。」


千代:「そうね。」


八重子:「ああ、窓を開けるといい香りがする。」


千代:「春の香りね。」


八重子:「ええ。さあ、千代さん、さっそく始めましょう?」


千代:「始めるって、何をするの?私、何にも教えてもらってないのよ。」


八重子:「ふふっ、そうだったわ。これをね、準備しといたの。見つからないかびくびくしていたのよ。」


千代:「これ・・・、白粉(おしろい)?」


八重子:「そうよ。この前言っていたでしょう? 私にお化粧をしてもらいたいって。」


千代:「まあ、覚えていらしたのね。

八重子さん、お綺麗だから・・・。私も少しは美人になれるかしらって。」


八重子:「千代さんは今のままでも、可愛らしいわ。」


千代:「そんなこと、仰らなくてもいいのよ。」


八重子:「私は本当のことを言っているの。この白粉ね、最近新しく売られたのよ。これを買ったときに千代さんことを思い出して。」


千代:「新しいのでしょう?私に使うだなんてもったいないわ。それに、顔も洗っていないし、糠(ぬか)だってないのよ。」


八重子:「いいの。ほら、もう観念してちょうだい。」


千代:「八重子さんって、時にとても強引だわ。」


八重子:「何とでも言ってちょうだい。それにしても、千代さんのほっぺたって、やわらかいのね。」


千代:「ふふっ、くすぐったいわ。」


八重子:「この白粉ね、薄化粧になるのにとても艶がでるの。少し冷たいけど、動かないで頂戴ね。」


千代:「私ね、石鹸を使ってから、すぐに白粉を付けているわけじゃないのに、汚くなってしまうの。」


八重子:「糠でお顔を撫でているのに?」


千代:「そうなの。私がへたくそなのかしら。お母様なんて、白粉お化け、だなんて仰っるのよ。」


八重子:「ふふっ。それは見てみたいわね。」


千代:「嫌よ。八重子さんに見られるのは恥ずかしいわ。」


八重子:「使っている白粉を変えてみたらいいんじゃないかしら。」


千代:「でも、お父様が許可をくださると思う?」


八重子:「千代さんのお父様、こういったものにあまり理解がないものね。」


千代:「でも、袴や着物はたくさん買い与えてくださったのよ。」


八重子:「ふふっ。」


千代:「どうしてお笑いになるの?」


八重子:「ごめんなさいね。私が悪かったから動かないでちょうだい。だって、千代さん、すごく嬉しそうになさっていたでしょう?その時のことを思い出してしまって。」


千代:「憧れていたんだもの。皆さん、着ていらしたから。」


八重子:「海老茶色の袴?

でも、よく千代さんのお父様はお許しになったわよね。揶揄う(からかう)人だっているじゃない。」


千代:「海老茶式部って?」


八重子:「『鈴(ベル)の音高く、見(あら)はれたのはすらりとした肩の滑り、デードン色の自転車に海老茶の袴、髪は結流しにして白いリボン清く、』」


千代:「『着物は矢絣(やがすり)の風通(ふうつう)、袖長ければ風に靡いて、色美しく品高き十八九の令嬢である。』

ふふっ。八重子さんも覚えていらしたのね。」


八重子:「ええ。『魔風恋風(まかぜこいかぜ)』、何度も読んでしまったもの。でも、悲しいわよね。親友の許嫁を恋い慕ってしまうだなんて。」


千代:「恋やらなんやらに現を抜かした堕落女学生のお話だからと、お父様はあまり好んでいないようだったわ。」


八重子:「でも、袴も着物も許してくださったんでしょう?」


千代:「だから、言ってやったの。私にはまだ、恋というものがどんなものなのか、さっぱり分かりませんのって。」


八重子:「あら、本当に?」


千代:「だって、難しいわ。恋って何なのかしら。」


八重子:「英語でいうラブ、ね。」


千代:「そう、ラブ。ふふっ、ラブって何なのかしら。」


八重子:「ふふふっ、貴女、ラブしている方でもいらっしゃるの?」


千代:「やだ、八重子さんったら。ラブだなんて、言いなれない言葉を使うと唇がむず痒いわ。」


八重子:「でも・・・、恋だなんて知っても良いことなんてないんじゃないかしら。」


千代:「なぜそうお思いになるの?」


八重子:「道徳的な堕落。」


千代:「え?」


八重子:「そう思っている人もたくさんいるわ。恋をすることが堕落だって。特に私たちみたいな女学生は、今でも奇異の目で見られたりするでしょう。」


千代:「八重子さんはご存じなの?恋がどんなものなのか。」


八重子:「ええ、きっと千代さんよりは知っているわ。」


千代:「恋をしていいことなんてなかったの?」


八重子:「だって、私たちは家が許嫁を決めるでしょう?私たちの意思なんて関係ないじゃない。恋をしても、その人とずっと一緒にいることはできないもの。」


千代:「・・・そうね。確かに、そうだわ。」


八重子:「そうしたら、恋を知らないまま嫁いで、子どもを産んで、母になったほうが楽だとは思わない?」


千代:「ねえ・・・恋をするとどうなるの?」


八重子:「その人のことを目で追ってしまって、いろんな顔を見たくなるわ。じいっと見ていても飽きないの。それと、一緒にいるだけでとても世界が綺麗に見える。寝るときや会えない日もその人のことを思い出すのよ。瞼の裏にいつも映っているんじゃないかしらって思うほどに。」


千代:「それは素敵なことではないの?」


八重子:「確かに素敵なことだと思うわ。でも、だからこそ欲張りになってしまうの。」


千代:「ずっと一緒にいられたらいいのにって?」


八重子:「ええ・・・。ほら、私ももう学校を辞めて、嫁がなくちゃいけないでしょう?」


千代:「そうだったわね・・・。」


八重子:「だから、余計にそう思ってしまうのかもしれないわ。」


千代:「・・・ねえ、八重子さん。それは、女同士でもあることなのかしら?」


八重子:「え?」


千代:「ほら、新潟の方で女学校の卒業生がふたりで心中したって。」


八重子:「ああ、騒ぎになっていましたものね。学校の、教育の問題だなんて取りざたされて。」


千代:「ふたりは恋をしていたのかしら。」


八重子:「そうかもしれないわね。だって、2人で死ぬことを選んだんだもの。」


千代:「・・・どうして、死ぬことを選んだのかしら。」


八重子:「永遠に一緒にいられるかもしれない、だなんて。そんなことを思って心中したのかもしれないわね。本当のことはもう分かりませんけれど。」


千代:「ねえ」


八重子:「なあに?」


千代:「もしもよ、もしものお話。私が八重子さんに一緒に心中しましょう、なんて言ったら、八重子さんは一緒に死んでくださる?」


八重子:「・・・そんなことを言うだなんて。まるで、千代さんが私に恋をしているみたいじゃない。」


千代:「・・・だって私、貴女に恋をしているもの。今、はっきりと分かったの。」


八重子:「・・・千代さん、それは違うわ。」


千代:「どうして? 私も八重子さんとずっと一緒にいたいもの。それに、八重子さんがお嫁に行くの、本当はすごく嫌よ。遠くに行かれるのでしょう?」


八重子:「・・・千代さん」


千代:「私、八重子さんのこと好きよ。」


八重子:「・・・それは恋ではないわ。恋ではないのよ。」


千代:「なぜ、八重子さんがお決めになるの?これは私の気持ちなのに。」


八重子:「お願い、千代さん。お願いよ。私に恋をしているだなんて言わないで。本当に、貴女と一緒に死んでしまいそうだから。」


千代:「八重子さん・・・。」


八重子:「私はね、この恋を忘れたいの。だって、あまりにも苦しいもの。」


千代:「八重子さんは私のこと」


八重子:「何も言わないで頂戴。私も千代さんも・・・、恋なんて、本当の恋なんて知らないのよ。これは、恋じゃなくて恋へのあこがれがそう思わせているだけ。ね、千代さん。」


千代:「嫌よ。」


八重子:「・・・どうして」


千代:「だって、私。八重子さんのことが好きなんだもの。」


八重子:「・・・・・・。」


千代:「私、いまになって分かったの。心中したふたりの気持ち。どうされるの?ここで私が貴女を手にかけようとしたら。」


八重子:「知っているのよ、私。千代さんはそんなことしないって。」


千代:「・・・八重子さんには敵わないわね。死んでも一緒かなんてわからないもの。だったら、苦しくても思い続けることの方が幸せだわ。

でも、八重子さんがこの恋を否定するなら、私死んでしまうわよ。きっと。」


八重子:「・・・ふふっ。千代さんも、時に強引だわ。」


千代:「ええ。強くないといけない時だってあるもの。ね、良いでしょう?」


八重子:「認めるしかないじゃない。嫌だもの、死んでしまったら。」


千代:「ふふっ。そしたら化けて出るつもりだったのよ。」


八重子:「本当のお化けになった千代さんは嫌よ。白粉お化けになった千代さんならいいけれど。」


千代:「まあ、八重子さんったらひどいわ。」


(くすくすと笑いあう二人)


千代:「・・・ねえ、本当に学校をお辞めになるの?」


八重子:「ええ・・・。お父様とのお約束だったから、どうしようもないの。・・・千代さんは?」


千代:「私は卒業するまで通うわ。不美人だ、卒業面だなんて言われても辞めるつもりはないの。

・・・私、八重子さんがお嫁に行かれるの、嘘でもおめでとうだなんて言えないわ。」


八重子:「・・・そう。」


千代:「寂しくなるもの。・・・八重子さんとお会いできなくなるの。」


八重子:「そうね・・・。」


千代:「私、いつも八重子さんのことを見ていましたのよ。お気づきになられて?」


八重子:「ふふふ、知っているわ。だって、目が合うんだもの。」


千代:「初めて八重子さんをお見かけした時のこと、私とても鮮明に覚えているの。」


八重子:「あの日も、こんな春の日だったわね。」


千代:「なんて綺麗な子なんだろうって思ったのよ。それから、ついつい目で追ってしまって。」


八重子:「私は千代さんのこと、最初は何ておかしな子なのかしらって思ったわ。こっちをじぃっと見てくるから。でも、気づいたら私まで千代さんのことを目で追うようになってしまって。千代さんのこと、言えなくなってしまったわ。」


千代:「私、八重子さんみたいに美人じゃないから見ていてもつまらないでしょう。」


八重子:「あら、そんなことないわ。いくら見ていても飽きないのよ。」


千代:「そんなに面白い顔をしているかしら?」


八重子:「違うわよ。千代さんは可愛いわ。でも、そうね。面白い時もあるわ。」


千代:「どんな時?」


八重子:「教えない。だって、言ったら千代さん、気にするでしょう。その顔を見せてくれなくなってしまったら嫌だもの。」


千代:「意地悪だわ。八重子さんったら。」


八重子:「でも、嫌なものは嫌なの。

でも、気になるわね。ねえ、私は千代さんの目にどんな風に映っているの?」


千代:「どんな風って?」


八重子:「そうね・・・、何か素敵なものに例えて頂戴。」


千代:「八重子さんは・・・、お月様みたいな人、かしら。」


八重子:「月?」


千代:「綺麗で、唯一無二の存在で、見ているだけで素敵な気持ちになるの。

私、夜になると月を見ながら八重子さんのことを考えるのよ。

でも、難しいわ。もっと八重子さんに似合う素敵な言葉があるはずなのに。」


八重子:「ふふっ、じゃあ、探して頂戴。そして、いつか私に教えて。

・・・ねえ、千代さん。」


千代:「・・・八重子さん?」


八重子:「・・・千代さん、少しだけ口を閉じていてちょうだい。よく見せて。千代さんのお顔。」


―間―


八重子:「・・・綺麗にできたわ。」


千代:「・・・・・・。」


八重子:「私ね、桜の花が好きなの。

千代さんの肌は白くて、頬と唇はうっすらと可愛らしく色づいていて・・・。桜を見ているとね、思い出すの。千代さんのこと。桜も千代さんも見ていて飽きないもの。

これからも見るたびに思い出すんでしょうね。」


千代:「・・・そんなことを言われたら、私まで思い出してしまうわ。八重子さんのこと。」


八重子:「・・・・・・・気持ちの良い風。

思い返してみれば、春に縁があるわね。私たち。」


千代:「・・・そうね。」


八重子:「この香りを、春の日の暖かさを大事に宝箱に入れて、閉じ込めることができたらいいのに。」


千代:「素敵。とっても素敵ね。」


八重子:「でしょう。そうしたら、いつだって思い出せるもの。

ねえ、千代さん。」


千代:「なあに?」


八重子:「私は月、千代さんは桜の花、そしたら恋は何になるのかしら。」


千代:「私は・・・、素敵なものだと思うわ。宝物みたいに大切にしておきたいの。堕落だなんて言われても。」


八重子:「・・・そうね。

その人となら堕落していいと、そんなふうに考えられるほどの気持ちだって考えると、それはそれで綺麗なもののような気がするわ。」


千代:「でも、恋にぴったりな素敵な言葉もないわね。」


八重子:「じゃあ、これも探しましょう。そして、いつか教え合いましょう。」


千代:「でも、八重子さん。さっき、忘れてしまいたいって仰っていたでしょう?」


八重子:「・・・千代さんはこの恋を忘れない?」


千代:「忘れないわ。苦しくても、その苦しみもぜんぶ覚えておきたいの。」


八重子:「なら、私もすべて大切にするわ。それに、恋をしたおかげで、忘れられない思い出がたくさんできたんだもの。ぜんぶ、千代さんのことだけど。

それはきっと特別で素敵なことでしょう?」


千代:「・・・ええ。私もよ。」


八重子:「これは、2人だけの秘密ね。」


千代:「ええ、秘密。お父様には特にばれないようにしないと。だって、私、恋なんて分かりませんもの、だなんて言ってしまったから。」


八重子:「ふふふっ。そうだったわ。」


千代:「・・・私、八重子さんがお嫁に行かれるの、嘘でもおめでとうだなんて言えないって、さっき、言ったでしょう?。」


八重子:「・・・ええ。」


千代:「ねえ、魔風恋風の主人公の終わりを覚えていらっしゃる?」


八重子:「覚えているわ。」


千代:「親友の許嫁と思いあっていたけど、主人公は死に際に、親友と許嫁の手を握り合わせて、こう言うの。『お二人とも何卒』って。

私なら、どんなに八重子さんの許嫁が素敵な方でも、そんなことできないわ。」


八重子:「・・・・・・。」


千代:「だから、せめてこう言わせて。

どうかお元気で。そして、時には思い出して頂戴ね。私のこと。

私、いつまでもきっと・・・・・・。」


八重子:「・・・ええ。千代さんもお元気で。」


千代:「いつかお逢いできた日には、教えて差し上げるわ。私の恋がどんなものなのか。」


八重子:「ふふっ。私も恋がどんなものなのか教えて差し上げるわ。」


千代:「・・・ええ。楽しみね。」


八重子:「だから、その日まで、再びお逢いできるその時まで、


・・・さようなら。」


==========


千代:「八重子さん。

あの日以降、貴女とお会いすることはありませんでしたね。

もう五年が経ちました。


今日もあの日を思い出しながら、色褪せた頬と唇に紅をのせます。そして、外へと出かけて、素敵なものを探します。

まだ、貴女に合う言葉が見つからないのです。

あまりにも見つからないから、私、八重子さんという言葉が最も素敵で綺麗な言葉なんじゃないかしら、だなんて思うようになってしまいました。


八重子さん。

お化粧をするとき、月を見た時、桜の花を見た時、私は貴女の事を思い出すのです。

それだけではありません。綺麗なものを、素敵なものを見るたびに貴女を思い出します。

もう二度と訪れないあの日を、今でも繰り返し夢に見ます。

今日は、月夜の下、桜の花が街灯に照らされているのを見て、その景色に私と八重子さんが重なって見えて、恋しさで胸がきゅっとなりました。


どこか遠くで、ゴンドラの唄を歌うでもなく、ただ詩を囁くように読み上げる、優しい声が聞こえたような気がして。

その声が貴女の声とどこか似ていて、私は唇に声に、そっと詩をのせるのです。

貴女に届くようにと。今日という二度と来ない日も、あの日だって、私は貴女を思っていると。


いのち短し 恋せよ少女(おとめ)

黒髪の色 褪せぬ間に

心のほのお 消えぬ間に

今日はふたたび 来ぬものを。


ねえ、八重子さん。私、貴女に恋をしているわ。」


読んでくださってありがとうございます。

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サイドストーリーでは5年後の千代のある特別な日のお話を見ることができます。


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